イタリアから彩りの風便り


by ayakaze0109

カテゴリ:buono piatto*おいしい一皿( 4 )

塩の悩み

d0092439_2195432.jpg

今日の写真は2011年大晦日のレストランのメニューです。いくつか写真ぬけてますがお楽しみくださいませ。トップのこの子はお気に入りのカルチョーフィーとウサギのラグ、フォッサ(ペコリーノチーズを熟成させたもの)のラザニア。でも50人分作るの大変です。

変なタイトルですが・・・。

そのまんまで、塩加減に悩んでます。
料理の塩です。
料理を生かすも殺すも塩次第、のお塩。

d0092439_2195533.jpg

個人的には薄味が好きでした。
素材の味を生かす、薄い塩味が美味しいと思っていました。
が、イタリアにきてトスカーナ地方に住んでいると、味覚が違うんです。
SAPORITO(味が濃い)という言葉をよく聞くのですが、
トスカーナではこのサポリートがよしとされている様に感じます。
実際トスカーナの料理はお肉料理が中心で重いんです。
だからお肉の強さにはそれ相応のしょっぱさが必要なんです。

d0092439_219571.jpg

シェフや従業員は生粋なるマレンマ地方出身。
みんな、味が濃いのが大好き。
よって、まかないで「やば!しょっぱすぎ!ごめんーしょっぱいよー今日」
という日でも、彼らはむしろ「うまいうまい!サポリート!」っていって食べます。
日本食を私の味覚で作ると、「シャーパ(薄い)」って言われます。

という日々を1年半も過ごしてしまいますと・・・、
いったい何が美味しいという塩味なのかわからなくなりました。
営業中はコックとしてシェフの味を再現するのが私の仕事ですので、
自分でも多少しょっぱいな、でも美味しいというくらいの味付けにします。
パスタのお湯に入れる塩の量が最初は度肝を抜かしましたね。

私にしたら薄い味にも美味しさがあると思う気持ちは変わらないけど
ぎりぎりのラインの濃い塩味も美味しいと感じるようになってしまったから本当に難しい。

d0092439_2195839.jpg

最終的に自分がどういう料理をしたいか、
それよりも、どういう人が食べるかという
相手のあってこそ料理ができるようになりたいと思う最近なのです。
でも、レストランってどうやってるのかなー。
いつも安定した味で美味しいってどうすればいいんだ。

そんな悩みをもつ今日この頃なのです。
[PR]
by ayakaze0109 | 2012-01-30 18:01 | buono piatto*おいしい一皿

絵を書くように

d0092439_7442553.jpg

最近食べ物ネタばっかりですみません。
働いてしかいないんで、ネタが食べ物しかないの・・・。

さて、私の働いているお店では、
イタリアでありがちな、お料理をお皿にどかんと盛ってお客様へ、という事は殆どありません。
d0092439_7442893.jpg

ちゃんとパスタはセルクルに入れてこんもりと丸く盛ってから出すし、
お肉でもお魚でも可愛く盛りつけてます。

さて、私の担当しているアンティパスト(前菜)は、そんな素敵な演出をする絶好の場なのです。
やっぱり一皿目の見た目がどどんと素敵だと、その後の期待も増しますよね。
そんなわけで、私は結構魂込めて頑張って盛りつけてます。
使う材料と分量さえ守ればどう盛りつけてもかまわないんです。
だから自分のセンスでできるってわけ。

その中でも注文が入ると俄然張り切るのが季節の野菜のトルティーノ。
tortino=小さなケーキという意味ですが、簡単に言うと洋風茶碗蒸しです。
言葉でもにゃもにゃ言うのもなんなんで、写真でどーぞー。

d0092439_748344.jpg

こちらは秋冬のカルチョーフィ。シンプルです。

d0092439_746114.jpg

これも同じく秋冬のトルティーノ・ブロッコリーとゴルゴンゾーラのソースのトルタ。
働き始めた頃でしょぼいですね。

d0092439_7461429.jpg

これは初冬のフィノッキオ。日本語だとウイキョウ?(日本語なの?)。大好き野菜の一つ。オレンジのソースとオリーブのペーストと一緒にどーぞ。南イタリアはフィノッキオをオレンジとオリーブでマリネして食べるんですよ。そこからアレンジした一皿なんですねー。これ、めちゃくちゃ、美味しいです。

d0092439_7491838.jpg

最近のアスパラガス。パルミジャーノとバルサミコのソースで。アスパラガスのトルタにはマジョラムというハーブが入ってますがこれが合うんです。ハーブを多様に使うのがイタリア料理の特徴かな、って思ってます。写真の色がいけてなくて悔しい・・・!!

トップの写真は野菜ではなくペコリーノチーズのトルタ。ペコリーノチーズは羊のチーズという意味でサルディーニャ島が有名ですが、トスカーナにもあるんです。そしてこの少しクセのあるチーズ、同じくクセのある栗のハチミツと合わせてます。1+1=50になるくらい相性がバツグン。洋梨とモスカート(甘口白ワイン)のゼリーとともにどーぞ♫

d0092439_7461666.jpg

これも同じくリコッタリーズを使ったトルタ。ドライトマトのペーストとと、ローマの冬の野菜プンタレッレを使った一皿。プンタレッレはチコリの一種だったと思うんだけど、たまに日本でも見ます。チーズに差してるローズマリーのパンが天使の羽のイメージなのです。

目でみて、鼻で香り、口で味わって、食感を楽しむ。
料理って、自分の感性を一皿に乗せるものすごくアートな事だな、って思ってます。
絵を書くのが好きだということも一度ブログに書いたんですが、
まるで絵を書くように盛りつけも楽しい。
だから最近また絵を書き始めました。今度は白黒ではなく透明水彩絵の具を使って。
またいいの書けたらアップします。話それた。
自然界には色の取り合わせ、形、均衡のとれた美しいモチーフが転がっているので、
そんなのを記録もかねて絵を書きつつ、お皿に反映していきたいなって思っているのです。
[PR]
by ayakaze0109 | 2011-06-22 07:50 | buono piatto*おいしい一皿
d0092439_1451439.jpg
今日のお昼ご飯。(全部食べてないですよ)

ムニムニとパンをこね、
イースト菌の活躍でむくりと膨らんだ生地。
小さな子供の肌のような生地をくるくる丸める。
シナモンとカルダモンと共に
あんまーい香りが漂ってきてなんとも幸せ気分。
そしてこのルックス。
カワイイ♪

そのうちパンセラピーなるものがはやるに違いない。

More
[PR]
by ayakaze0109 | 2011-04-26 14:07 | buono piatto*おいしい一皿

大好きポレンタ

d0092439_7214756.jpg
カテゴリに「おいしい一皿」というのを追加しました。

レストランで働きだして、
色んな料理を学んでいるので
自分の覚書も含めて、ひとつのお皿にまつわるお話しをというテーマなのです。

一回目はアントレのポレンタ!
アントレは前菜の前のちょっとした一皿の事。
多分フランス語と思われます。

このアントレは席料に含まれているので
有無をいわずとにかく出てきます。
居酒屋のお通しみたいな。

うちのお店のアントレは、マレンマらしい一皿にこだわったもの。
夏は涼しげなパンのサラダ、パンツァネッラ、
最近は特産の白インゲン豆のスープ、クレーマ ディ カンネッリーニ。
そして、あまりアントレではお目にかかれないこのポレンタ!

ポレンタはまだマレンマが貧しかったころ、
よく食べられていたそうで、カメリエーレのダビデのおばあちゃんは一日中食べてたそう。

ポレンタの作り方はとても簡単、
沸騰しかけた水にトウモロコシの粉と塩を加えて、ひたすら火にかけながら混ぜるのみ、
そう、混ぜるのみ!しかし40分も!!!!
貧しいと暇はリンクするのだろうか、暇じゃないとこんな事毎日できんよ…
など余計な事を考えつつ、練りに練ったポレンタ。
それを型につめて冷やし、オシャレに切ったのがトップの画像。
d0092439_7221635.jpg
デコレーションは生ソーセージのサルシッチャと、ポルチーニ、
ソラーノ名産のストラッキーノチーズ。

これまでポレンタ、はっきり言ってそんなおいしいと思わなかったんですが、
この上記の組み合わせで食べたら、もう、最高。。。
ご飯だけだと味気ないけど、納豆のせたらおいしいという例えで分かってもらえるでしょうか。
特にポルチーニ…!!!、
あんまりおいしいおいしい言ってたら、
私だけまかないが、ポレンタとポルチーニの時がありました。しかも大盛り。
大喜びですよ、そりゃ、もう。

こうして、秋も深まるなか順調におなかの膨らむ私なのでした。
[PR]
by ayakaze0109 | 2010-11-24 07:22 | buono piatto*おいしい一皿