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イタリアから彩りの風便り


by ayakaze0109

絵を書くように

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最近食べ物ネタばっかりですみません。
働いてしかいないんで、ネタが食べ物しかないの・・・。

さて、私の働いているお店では、
イタリアでありがちな、お料理をお皿にどかんと盛ってお客様へ、という事は殆どありません。
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ちゃんとパスタはセルクルに入れてこんもりと丸く盛ってから出すし、
お肉でもお魚でも可愛く盛りつけてます。

さて、私の担当しているアンティパスト(前菜)は、そんな素敵な演出をする絶好の場なのです。
やっぱり一皿目の見た目がどどんと素敵だと、その後の期待も増しますよね。
そんなわけで、私は結構魂込めて頑張って盛りつけてます。
使う材料と分量さえ守ればどう盛りつけてもかまわないんです。
だから自分のセンスでできるってわけ。

その中でも注文が入ると俄然張り切るのが季節の野菜のトルティーノ。
tortino=小さなケーキという意味ですが、簡単に言うと洋風茶碗蒸しです。
言葉でもにゃもにゃ言うのもなんなんで、写真でどーぞー。

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こちらは秋冬のカルチョーフィ。シンプルです。

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これも同じく秋冬のトルティーノ・ブロッコリーとゴルゴンゾーラのソースのトルタ。
働き始めた頃でしょぼいですね。

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これは初冬のフィノッキオ。日本語だとウイキョウ?(日本語なの?)。大好き野菜の一つ。オレンジのソースとオリーブのペーストと一緒にどーぞ。南イタリアはフィノッキオをオレンジとオリーブでマリネして食べるんですよ。そこからアレンジした一皿なんですねー。これ、めちゃくちゃ、美味しいです。

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最近のアスパラガス。パルミジャーノとバルサミコのソースで。アスパラガスのトルタにはマジョラムというハーブが入ってますがこれが合うんです。ハーブを多様に使うのがイタリア料理の特徴かな、って思ってます。写真の色がいけてなくて悔しい・・・!!

トップの写真は野菜ではなくペコリーノチーズのトルタ。ペコリーノチーズは羊のチーズという意味でサルディーニャ島が有名ですが、トスカーナにもあるんです。そしてこの少しクセのあるチーズ、同じくクセのある栗のハチミツと合わせてます。1+1=50になるくらい相性がバツグン。洋梨とモスカート(甘口白ワイン)のゼリーとともにどーぞ♫

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これも同じくリコッタリーズを使ったトルタ。ドライトマトのペーストとと、ローマの冬の野菜プンタレッレを使った一皿。プンタレッレはチコリの一種だったと思うんだけど、たまに日本でも見ます。チーズに差してるローズマリーのパンが天使の羽のイメージなのです。

目でみて、鼻で香り、口で味わって、食感を楽しむ。
料理って、自分の感性を一皿に乗せるものすごくアートな事だな、って思ってます。
絵を書くのが好きだということも一度ブログに書いたんですが、
まるで絵を書くように盛りつけも楽しい。
だから最近また絵を書き始めました。今度は白黒ではなく透明水彩絵の具を使って。
またいいの書けたらアップします。話それた。
自然界には色の取り合わせ、形、均衡のとれた美しいモチーフが転がっているので、
そんなのを記録もかねて絵を書きつつ、お皿に反映していきたいなって思っているのです。
by ayakaze0109 | 2011-06-22 07:50 | buono piatto*おいしい一皿